レビュー

雑感

ヘッドホンが中心のメーカーということもあってか、ヘッドホンで聴くのに近い音作りのスピーカー。低域は量は多くはないが、それなりに重心が低く締まっている。中域は、やや硬い質感で一部の帯域が凹んでおり、ヴォーカル等のかすれが出やすい。高域はやや金属的で、かなり高い音を鳴らすことができ、キラキラとした音の表現が得意。全体的にメリハリの利いた音ではあるが、どこか箱鳴りのような感じで、音の抜けや伸びは今ひとつ。とはいえ、高い音は高く、低い音は低く鳴らしてくれるので、サイズを考慮すればとてもよくできていると感じる。左右のユニットが近いため、音のステレオ感は少ないが、ヘッドホンで聴くのに疲れた時に使うのにちょうど良いコンパクトに引き締まった音場。パッシブモードや電源端子がなく、音を出すのに乾電池４本が必須であるのは少々不便。購入後は音の抜けと曇りの改善のために、長めにエージングを取る必要のある機種でもある。