レビュー

雑感

簡単に言うと、srs-z1を値段やサイズ分だけスケールダウンした音。高域は痛い音を鳴らさず、どちらかと言うとマイルド志向。中低域がそれなりに良く出るので、音全体のイメージとしても、やや柔らかく落ち着いた印象がある。srs-z1のような音の定位の良さや艶っぽさは期待できず、どこか音が濁っているような感じだが、このサイズにしては音の重心が低めな印象。欠点は価格やサイズを考えればしょうがないが、やはり超高域や超低域が出ないため、音の質感が出ずのっぺりとした印象を受ける点。ただ、この類の製品ではアルミ振動版等を採用して、高域のシャリつきが気になることが多いことを考えれば、srs-z1のようなコーン紙を採用して柔らかい音が鳴らせるのはある意味貴重かもしれない。本機は電池駆動だけでなく、ACアダプター駆動や電源なしでも使える。電源を入れた場合にはアンプだけでなくバスブースト機能も働くので、音源や音量によってはやや歪んだ感じになることがある。とはいえ、音量をしっかりとりたい場合や音の重心の低さを求める場合には電池駆動の方が無難。電源なしで聴く場合は、音量を取る為にプレーヤーの音量をかなり上げなければならないが、静かな寝室などで聴く分には丁度良いかもしれない。その際はバスブーストが効かないので、電源駆動の時よりも歪み感は抑えられるが、音の重心がやや高くなる。HA-1A等、よほど高出力のヘッドホン端子に繋がないと、普通に聴くのに十分な音量にはならない印象。